柴田聡子とは?(2025年時点の概要)
柴田聡子(しばた さとこ)は、1986年生まれ・北海道札幌市出身のシンガーソングライター/詩人。 武蔵野美術大学卒業、東京藝術大学大学院修了というバックグラウンドを持ち、映像・言葉・音楽を横断する表現者として活動している。
2012年の1stアルバム『しばたさとこ島』以降、オリジナルアルバムをコンスタントに発表し、 2019年『がんばれ!メロディー』、2022年『ぼちぼち銀河』、2024年『Your Favorite Things』『My Favorite Things』などで評価を決定づけた。 2025年にはシングル「Passing」をリリースし、ライブ・文筆・映像作品を含めた総合的な活動で注目を集めている。
プロフィール・経歴(2025最新)
1986年、北海道札幌市に生まれる。幼少期から音楽や映像に親しみ、武蔵野美術大学造形学部映像学科に進学。 卒業後は東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻へ進み、映像と言葉をめぐる表現を探求した。
2010年、大学時代の恩師の一言をきっかけに音楽活動を本格的にスタート。 2012年、三沢洋紀プロデュースによる1stアルバム『しばたさとこ島』でアルバムデビュー。 以後、東京を拠点にライブハウスやフェスへの出演を重ねながら、ユニークなソングライティングとパフォーマンスで支持を広げていく。
2016年には第一詩集『さばーく』を上梓し、第5回エルスール財団新人賞<現代詩部門>を受賞。 2023年には文芸誌「文學界」での連載をまとめたエッセイ集『きれぎれのダイアリー』、 2024年には第二詩集『ダイブ・イン・シアター』を刊行するなど、詩人・文筆家としての評価も高い。
2024年リリースのアルバム『Your Favorite Things』は、2025年「第17回CDショップ大賞」で大賞を受賞。 そのセルフリミックス盤ともいえる『My Favorite Things』を同年に発表し、 2025年にはシングル「Passing」のリリースとともに全国でのライブやツアーを展開している。
音楽性と特徴
柴田聡子の音楽性は、フォーク/ポップをベースにしながら、 ネオ・ソウルやヒップホップ、R&B的なビート感を柔らかく取り入れている点に特徴がある。 弾き語りからバンドセット、ビートミュージック寄りのアプローチまで、作品ごとに表情が変わるが、 必ず中心にあるのは「言葉」と「声」の存在感だ。
アルバム『Your Favorite Things』〜『My Favorite Things』期では、 岡田拓郎とのタッグにより、リズムセクションやベースライン、シンセサウンドが立体的に配置され、 いわゆる“ブラック・ミュージック以降”の質感がはっきりと前景化している。 それでいて、メロディは口ずさみやすく、どこか日本の歌謡曲的な懐かしさを残しているのがユニークだ。
ライブでは、MCを含めた“語り”と“歌”の境界が揺らぐようなスタイルも魅力的。 日常のディテールやちょっとした違和感を拾い上げながら、それをユーモアと切実さを交えた歌に変換していく。 そのバランス感覚こそ、柴田聡子の音楽を「生活に近いポップス」にしている要因と言える。
Your Favorite Things (My Favorite Things Ver.)
影響を受けたアーティスト・作品
インタビューやトークイベントなどで本人が具体的に挙げている「影響源」から、音楽的・表現的なルーツを整理する。
1. サザンオールスターズ
本人が「もっとも大きな影響源のひとつ」と語るバンド。 幼少期に両親がよく流していた音楽で、ポップでありながらも複雑な感情や風景を描き出す歌のスタイルに強く影響を受けている。 メロディセンスや日本語の乗せ方に、その血脈を感じるリスナーも多い。
2. 松任谷由実(荒井由実)
同じく幼少期からCDを繰り返し聴いていた存在として挙げているのが松任谷由実。 物語性のある歌詞や、時間や季節の移ろいを描く感覚、日常と夢のあいだを行き来する世界観に、直接的な影響が見て取れる。
3. 90年代R&B と MTVカルチャー
柴田家では MTV が常に流れていたと語っており、90年代R&Bを中心とした海外ポップスからも強い影響を受けている。 太いベースラインやビートのノリ、コーラスワークの厚みなど、 後年のネオ・ソウル的なサウンド志向にもつながる重要なルーツと言える。
4. くるり
自分の意思で積極的に聴きはじめた日本のロックバンドとして、くるりの名前を挙げている。 ロック・ポップ・フォーク・クラブミュージックなどを自由に横断していく姿勢や、 京都発のバンドとしてのユーモアと叙情のバランス感覚は、柴田自身の作品にも通じる部分が多い。
5. 山本精一(BOREDOMS ほか)
本人が「いちばん好きなミュージシャン」と語る存在。 特にソロ作『なぞなぞ』を愛聴盤として挙げており、実験性とポップネスが共存する感覚や、 言葉と音の距離感への意識に大きな影響を受けていると考えられる。
6. 安室奈美恵
最近のインタビューでは、表現の影響源として安室奈美恵の名前を挙げている。 ステージングやパフォーマンス、プロ意識の高さに強く刺激を受けていることを語っており、 「ポップアイコンとしての在り方」という意味でのロールモデルにもなっている。
7. 文学作品・写真集(宮沢賢治・夏目漱石・萩原朔太郎・蒼井優『トラベル・サンド』 ほか)
トークイベントなどでは、宮沢賢治『銀河鉄道の夜』、夏目漱石『こころ』、萩原朔太郎や、まど・みちおの詩集、 さらに蒼井優の写真集『トラベル・サンド』といった作品からも強いインスピレーションを受けていると語っている。 柴田の歌詞に見られる、すこし不思議で詩的なイメージや、日常と幻想の混ざり合った感覚には、 こうした文学・写真表現との共鳴が色濃く反映されている。
歌詞・世界観の魅力
柴田聡子の歌詞は、日々の生活のディテールと、世界の大きな動きとを同じ地平で捉え直すところに魅力がある。 ちょっとした違和感やモヤモヤ、ささいな喜びや不安を、独特の比喩と視点で言葉にし、 聴き手が「自分の感情を説明してもらえた」と感じるようなラインを差し込んでくる。
一方で、意味が一義的に決まりすぎない“余白”を常に残しているのも特徴だ。 あるフレーズは恋愛の歌にも、仕事の歌にも、社会の不安をめぐる歌にも読み変えられるように設計されており、 同じ曲でも聴くタイミングや状況によって、受け取る意味が更新されていく。
新作群では、ニュースや社会の出来事を日常の延長線上として捉えた視点も増えており、 「自分の部屋の中から世界を考える」ようなスケール感が生まれている。 それでも語り口はあくまでフラットで、奇をてらうのではなく、 「かっこつけずに書く」ことを選んでいる姿勢も多くのリスナーに支持されているポイントだ。
こうした言葉のあり方と、肩の力が抜けた歌い方が組み合わさることで、 柴田聡子の楽曲は、聴き手の生活そのものに寄り添うポップ・ソングとして機能している。 聴き込むほどに、歌詞の細部に仕込まれたユーモアや批評性が浮かび上がってくるのも大きな魅力だ。
代表曲・おすすめ曲
涙
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Your Favorite Things (My Favorite Things Ver.)
Passing
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